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緩み土圧(緩み地圧)  トンネル用語集  ヤ行

項目 緩み土圧(緩み地圧)
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意味

トンネルの掘削に伴う爆破、支保工の沈下および覆工裏の空隙等によりトンネル上方の地山が緩んで、ある高さ相当の地山重量がトンネルの支保工または覆工に直接荷重として作用する土圧をいう。緩み土圧は、岩石地山や粘土分のない破砕岩または砂の地山の場合に発生する。これらの地山では、トンネル掘削によって一次応力(内圧)が解放され応力再配分を経て二次応力状態に移行するが、その際トンネル周囲の地山はある範囲が塑性状態になり、 トンネルに向かつて流動する。鉛直方向については、上方の塑性領域(応力の解放された免圧圏)内の地山が下落することにより土圧を生じ、重力がその支配的要因となっている。これに対し、風化岩または粘性土などの塑性の地山や膨張性の地山では、支保工や覆工にかかる土圧は地山の物性や一次応力に強く支配されるため、緩み土圧と区別して真の土圧とよばれている。緩み土圧の理論的算定には、通常、テルツアーギが帯状の落し戸にかかる土圧の実験に基づいて提案した理論式が採用され、特にシールドトンネルの設計で使用されている。一方、山岳トンネルについては、テルツアーギは、実測などにより地山の性状に応じて支保工に作用する荷重を段階的に定めた表を提案している。緩み土圧は、地質、地層の走向・傾斜、岩の亀裂、トンネル断面の形状寸法、および施工法と密接母関係がある。特に、施工上緩み土圧を小さくするためには、地山と支保工や覆工との密着をよくし、塑性領域の拡大を防ぐことである。このためには、山岳トンネル工法では、支保工と地山の間にくさびを打ち込む方法が、またシールド工法では、覆エ背面と地山の間の空隙をシールドの掘進と同時に填充する同時注入法などが採用されている。

項目別 計画・設計

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