グラウトは一定の間隔、角度および深さなどで計画的に打設された注入管を通して、注入ポンプより圧入される。この注入方法として、ボーリングロッドをそのまま注入管とし、その先端から注入材を吐出するロッド注入、注入管に設けた多数の細孔より注入材を水平方向に吐出するストレーナ注入が一般に用いられている。ロッド注入やストレーナ注入は簡単であるが、ロッド、ストレーナの回りに沿って注入材が地表に流出しやすく、この欠陥を補うため各種の二重管注入（ケーシング注入）が考案されている。たとえば、パッカー方式は、内管とケーシングとの間を局部的に密封する器材としてパッカーを用いて、グラウトの流出の防止や特定な地層に注入を行う。ショット方式は、グラウトの混合圧送方式により分類するもので、1ショット方式は、主材と硬化剤を同時にミキサーで混合して、1台のポンプによって注入する。1.5ショット方式は、2台のミキサー、2台のポンプで別々に圧送し、注入管頭に取り付けたY字管で合流、混合して注入する。さらに両者を全く別々に地盤内に圧入して接触反応させるか、もしくは注入管先端部で混合する2ショット方式に大別される。このほか、高圧噴射注入（商品名：JSG、CCP）による注入方法も開発されている。